中国語の発音と日本語の変化規則 o:-ao a-ua 長音-ng

日本語→中国語 o:-ao

これは学校で習った歴史的仮名遣いと同じである。歴史的仮名遣いでは「やう」と書いても、現代仮名遣いでは「よう」と読む。同じように、中国語ではyaoと読む字を日本語ではyo:と読むという具合である。

  • 要yo:-yao4

(歴史的仮名遣いの「てふ」等は、これに当たらない中国語の発音と日本語の変化規則 入声。)

また、ここでは中国語の標準語(北京音)と日本語を比較しているが、日本語に入った当時の中国語と現代中国語は同じではありませんが、便宜的に現代中国語と比較します。

a-ua

これも歴史的仮名遣いでは「くわ」と書き、現代仮名遣いで「か」と読む関係と同じである。

  • 館(馆、館、舘)kan-guan3

日本語→中国語 長音-ng

中国語学習者がnとngの区別に苦労するように、昔の日本人もngが発音できなかったのかもしれません。

彼らは中国語のngを以下のように「う」などの母音で表した。例えば、「康」という字は古代の中国語でもkang1という発音だと仮定すると(実際にはわからないが)、昔の日本人は「かう」と書き、ngの発音を「う」で当てた。その後、「かう」の発音を「こう」と読むようになった。

O:-ang,-ong

  • 康ko:-kang1
  • 送so:-song4

「康」と同じようにngに母音を当てたと考えると説明がつく。

E:-ing

  • 英e:-ying1

NとNGの発音の違い

日本語を話す時にnとngの発音は使わられるのだが、日本人の耳には両方「ん」と聞こえていて、意識して区別することはない。どういう時にnとngが使われるかというと、「三年」という時にはnが使われ、「三月」と言う時にはngが使われている。自分で発音しながら、舌の位置に注意してみよう。

日本語では「ん」の後ろに来る文字によってnと読むかngと読むかが決まってくる。「三年」は「ん」の後に「ね」というナ行(n-)が来ている。「ん」の後ろもnのほうが読みやすい。

それに対して、「三月」は「ん」の後が「が」の発音である。ガ行は口の後ろで発音するため、「ん」は次の「が」に影響を受けて、「ん」も舌が口の上にくっつかずに発音されます。

日本語ではこのようにしゃべりやすいように「ん」を発音しているが、中国語ではたとえ「三月」でもnで発音している。Sang1yue4のようにngだと、おそらく通じるだろうが、厳密に言うと彼らの耳には別の音に聞こえる。

また、「三番」と言う時には、「ば」の前の「ん」は口を閉じたmが使われます。中国語(普通話)の場合は、字末のmはありませんので、中国語ではmで読んでも問題ありませんがnとして理解されます。

坦白(tan3bai2)単独での発音を聞いてみましたが、nで読まれていました。実際の中国語でどう読まれるのかはわかりません。

英語の-ingの発音と日本語の「ん」のバリエーション

 

 

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