教科書だけでは英語は覚えられません

文法書買った

「英語が話せるようになりたい。かっこいいから。」とか会社や就職でTOEICが必要になったとかの理由と動機で英語を勉強したいと思う。そういう人は次に市販の教材を買ったり、または中高生の教科書を使ったりしていますが、いつの間にかやめている人が多いようです。

教材を途中でやめたら、もちろん効果は低いですが、そもそも多くの人は教科書や語学書をこなせば外国語を覚えられると思っているのでしょうか。例え、教科書一冊二冊終わらせても効果を感じなければ、英語学習自体を諦めてしまうのも無理はありません。

顔面の柄が半分の子猫

「本当に大事なことって何だよ?」顔面半分マン

語学教材の欠点2つ

文法書や単語帳などの教材だけで外国語を覚えるのは非現実的でほぼ無理です。

教科書はインプットの量が少ない

教科書や市販教材の欠点はインプットとなる例文が不十分だからです。言語学の下部分野である第二言語習得でも大量のインプットの重要性は指摘されています。(下記書籍に載っています。)外国語は大量のインプットをこなすなかで、無意識で高速に意味理解ができるようにする訓練していって身に付くものです。語学教材を読むと、外国語より日本語のほうが多いでしょう。

教科書の例文と読者に何の関連もない

また、教科書のもう一つの欠点は例文と自分に関係性が見出しにくいからです。自分のビジネスでの取引先に英文の契約書を渡されたら、とんでもない不平等なリスクを肩代わりさせられるかもしれないから、英語の文と自分が関係していることを肌を持って感じることができます。

しかし、教科書の「椅子の下に猫がいます。」やJohn plays soccer on Sunday.なんて文を見ても、あまりにありふれた単語の組み合わせで頭に絵が浮かびません。

外国語を世界の誰かが頭の中で使っている言語だと肌感覚で覚えないといけません。公式のようにただ「この英単語はこの日本語に置き換えましょう」なんてやっていては外国語を無機質な暗号ととらえるだけです。だから、学校で覚える英語は英単語を日本語に置き換えて、日本語の順番に置き換えているだけで、外国語の処理としては遅すぎるし、その悪癖がどんどん固まっていくから害悪なのです。

関連記事:学校教育で英語は無機質な記号になる

教科書を離れて原文に当たる

だから、いつかの時点で教科書を離れて何かしらの原文(英語で書かれたもの)を読もうとしないと永遠に英語を話すのは無理です。教科書は外国語に触れるチャンスより日本語を読んでいる時間の方が長いです。

 

特に、英語はすでに中高で最低限必要な基礎は一般的な日本人なら知っているので、今さら基礎文法や復習は、原文に当たっていてわからない時に参照すればいいです。敢えて勉強しなおすのは、一度習ったプールサイドでの理論勉強をもう一度するようなものです。

 

実践練習に移行しない理由

では、なぜ大勢の人が原文に当たらないのか。考えられる理由は2つです。

  1. 教材となる自分が興味のある文章・ビデオを見つけることができない。
  2. 分からない単語が多いものを読むのが疲れる。頑張って辞書を引いても一つの文に分からないことだらけで、面倒くさくなる。

1の原因としては自分で問題解決の方法を考えることができない。所謂「自分の頭で考えることができない」ことが原因です。

  • インターネットを使って英語で検索もできる
  • 大型書店に行けば外国語の書籍がある
  • アメリカのアマゾンで書籍を買う
  • 海外旅行に行ってみる
  • 国際交流のイベントに行く

などいろんな方法があります。日本国内だって街には英語が日本語に合わせて表記してあります。Youtubeにも世界各地のいろんな言語のものがあり、外国語学習に活用できます。フィリピン人講師のオンラインレッスンもあります。

本当に外国語を覚えたいのかを測る試金石

あなたが「いや、そこまで頑張りたくない」と気付いたら、それも大きな収穫です。英語一つ覚えるのも結構(時間や根気など)支払う代償があり、それをするくらいならもっとしたいことがあると感じるなら、それがあなたの本心であり真実です。それに、たとえ英語を覚えても活用できなければ、対価も小さいです。

 

2の段階にたどり着くだけでなかなか大したものです。原文を読む、聞くのは確かに苦痛です。これは個人によって適したやり方がいろいろ考えられます。知らない単語には毎回辞書を引く、知らない単語に印をつけて文章を読み終えてから辞書を引く、ほとんど辞書は引かない。わからなくてもいいから、どんどん読むのです。

 

このブログで何度も言っていますが、外国語を覚えるのに大事な要素は大量のインプットです。

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