効果的な単語習得方法

記憶の仕方で記憶定着度が異なる

単語の定着率へのアナロジーとして、道の記憶定着率を考えてみます。

 

人に連れられて知らない街を紹介されても、後日行き方を覚えていることは少ないものです。一方で初めて行った街でも、自分で道を調べながら行くと、次に来た時でも道順を結構覚えています。特に車で外出する場合、自分で運転しない場合は、何十回同じ場所に行っても道を覚えていません。特に間隔を空けて連れて行ってもらうと覚えがわるいです。

 

道順の覚え方と外国語の覚え方には違いがありますが、記憶方法には効果的なものとほとんど効果のないものがあることが上の例からわかります。

覚える時の問題点

よくある中学生や高校生の英単語の覚え方は(右利きの場合)、左に単語帳を置き、英単語を見ながら何度も書くという方法があげられます。彼らはこの方法にて「手で覚える」と言いますが、この方法は書き取り方によっては覚えが悪いです。

例えば英語のconflictという単語を覚える場合を例にすると、この方法を極端に言えば、「最初はcか、次はoか、その次はnか…」と一文字ずつ書き写しているだけなのです。つまり、単語の全体を見ずに一部を書き写すという作業でしかないのです。これは見ながら書いているので短期記憶として収納されているだけなので、忘れやすいという訳です。

自分の記憶から引き出す訓練

しっかり記憶する方法の一つとして、自分の記憶だけを頼りに書いてみる方法がおすすめ。単語を見たり、上の方法で書き写してみたりしてみたら、次は単語帳を見ずに自力で書いてみましょう。この方法は微かな記憶を手繰り寄せるため苦しいです。

しかし、この苦しい作業によって効果的に記憶に留めることができます。実際の試験もお手本を見ないという点でこの方法と同じ条件です。試験同様、記憶から引き出す練習が効果的なのです。またこの方法だと、自分がどこをまだ記憶していないも明確にできます。

長期的に効果的なのは音で単語記憶

私の経験から言うと、手軽で一番記憶に残るのは音源を聞く作業です。音源を聞くのがおっくうだと言う人がいるなら、私はそういう人に対してそんなことも面倒くさがるのなら外国語の習得は無理ですよと思います。

音源をiPodやWalkman等に保存しておいて時間が開いた少しの時間に聞いたり、歯磨きや部屋の片づけ、洗濯物を干したりする時などに何度も聞けば、知らず知らずの内に単語の音を覚えているから私はこの方法が一番手軽だと思います。

例えば、インドネシア語の勉強をしている時に何度も聞いているといつの間にかbaruという音が印象に残って、単語の意味が気になるので教科書を開いて意味を調べます。すると、一発で「このbaruという言葉は新しいという意味なのか」と覚えることができます。実際に外国語を使う時は文字のない音だけのことも多い。その時の為に音に慣れておかなければならない。

見るだけではもっと効率が悪い

他に悪い覚え方としてただ見るだけで単語を覚えようとする人がいます。効率は悪いですが、何もせんよりは多少記憶できます。脳科学によると、人の脳は一度見たものは二度目以降しっかり見なくなります。

毎日通学する際の電車の外の風景を眺めるように、単語帳の単語を何度も見るうちに目になじんできて細かいつづりどころか、その単語の存在自体記憶できなくなってしまいます。

その他ダメな方法

他の暗記法として語呂合わせや歌にする方法を使う人もいますが、外国語習得は意識的に翻訳せずに理解するようになるための訓練が必要なのであって、試験の方法とは目的が異なります。

単語を丸暗記せずに覚えるには

<単語の覚え方>