汚い英単語を覚えて上手くなったような気になるのは幻想

ネイティブ「分別がつくまで使わない方が良い」

ネットで時々見かける意見に、「英語は汚い表現を使えてなんぼ(≒汚い言葉を使えて初めて、英語自体を使えると言える水準に到達する)」という考えの人がいますが、ネイティブの人でそういう考えの人はあまりいません。

悪い言葉使いは聞いて理解できるのは、できるに越したことはないが、使っても良い状況をしっかり見極めることができないのであれば、使わない方が賢明だと考える人の方が多いです。

英語で同じような考えを説明した人がいたので紹介します。

If you are learning English as a second language, I would say avoid both or any such oaths or swear words. Even if you swear normally in your native language, it comes across as very strange in the foreign language. The color it adds is not familiarity or fluency but jarring (in the same way a book-learned archaism sounds 'off' to a native speaker).

ソース:

politeness - Should I use "damn" or "darn"? - English Language & Usage Stack Exchange

汚い単語を集中的に知るには『Watch your F*cking Language』という本がおすすめです。下の本にこのような単語の使い方がたくさん載っています。

勝手に想像して解釈しているかも

汚い言葉を使う方が自然だと思う原因に、海外には上下関係がないからだと考える人と考えられます。他にも、日本と違って意見を率直に言わないといけないなどのように言う人がいますが、それは実体験に基づかない想像なので慎重になったほうが良いです。

このような話は良く聞きますが、

  • 簡略化されたり、
  • 伝言ゲームのように途中で変わったり、
  • 大げさになっていたり

していますので、たとえ体験者から聞いた話でも、鵜呑みにしないで実際にアメリカなどで自分で経験した方がいいです。

例えば、下に紹介するサイトによると、英会話学校に来た女性が放課後に先生のところに来て彼氏との情事を延々と話したというエピソードが、外国人(日本以外は全て)はオープンであけっぴろという誤解を物語っています。

 

「英会話スクールに通ってもなぜ英語が上達しないのか?」ズバリ外国人の先生に聞いてみた | Pouch[ポーチ]

 

ちなみに、日本語と英語では文化的なもの(丁寧語や敬語)が異なるので、日本語で汚い言葉を使う状況=英語でもOKと単純に考えることができません。

単語単体で自然に見せることはできない

汚い言葉やwannaなどを使うことでネイティブっぽく見せようとしている人がいます。ネイティブにとっての自然な印象というのはそれよりも、正しい単語の使い方で意味がちゃんと通じる方の表現の方が大事だというのは過去の記事で紹介しました。

 

正しい英語の発音より重要な3つの流暢さ要素

 

汚い言葉使いをする人に見られるのが、fuckとshitと言うだけで、語彙が極端に少ないことです。客観的に見て、これで英語を話していると言えません。

どんな言葉使いをしているのか、下のビデオを参考にしてみてください。このビデオはアメリカ人がしょぼんのアクションをやってみた反応です。

まず聞き取れないと話になりませんが、汚い単語以外にもたくさんの種類の単語が使われたことがわかります。

間違えて使っている単語

それと、単語の意味を誤解して使っている人もいます。日本語の「ビッチ」と英語のbitchは意味が違います。「貞操観念の低い女」という意味で言っているようで、それならslutです。ここでは、日本語での単語の使い方が間違えていると言っている訳ではありません。

英語で罵ったという人

海外旅行に行って、ぼったくられそうになったので映画で覚えた汚い言葉で罵(ののし)ったよと言う人がいました。まるで初めて英語を話した時のように勝ち誇ったような様子でしたが、それ自体はそんなにすごいことでもないです。

覚えたフレーズを丸々一言言うくらい簡単です。それよりも、すらすらと理詰めで論破してぐうの音も出ないほどに叩きのめしたという話ならすごいです。

ゲーム実況のスパイス

どういう風に使うのかを知りたいのであれば、このビデオが良いです。

しかし、これは特殊なシチュエーションなので、それ以外のどんな場面で使われているのかを包括的に知ることはできません。

ところで、このビデオには汚い言葉があるからこと良い雰囲気を出していると言えます。

<英語を学ぶ態度・考え方の問題>