広東語とベトナム語は音が似ていますがお互いに通じません

どうも誤解している人が多いようです。広東語がわかるとベトナム語がわかると思っている人がいますが、実際は全然わかりません。ちなみに、私は日本人ですが、広東語もベトナム語も簡単な会話なら話せます。

以下の類似点があるのは事実ですが、広東語がわかればベトナム語がわかるという訳ではないということを以下の点に沿って説明します。

  • 漢語由来の単語が共に古い発音を残しているものがたくさんある
  • 漢語以外でも発音の特徴が似ている

広東語とベトナム語を実際に聞いてみる

広東語

ベトナム語

テレビ出演中に携帯電話にコールがあり、慌てて携帯をぶん投げる。

なぜベトナム語と広東語は似ているのか

このようにかなり似ています。なぜ似ているかと言うと、古代漢語から派生した広東語と漢語を受け入れたベトナム語が共に古代中国語の発音の特徴を比較的残しているからです。

確かに似ていますが、実際に言葉を話す時には「意見」という単語一つだけで話すことはまれです。単語単位で似ているものがいくつかあるとしても、文全体で見ると、その文の中に似ている単語があるとはわかりません。

ベトナム語は中国語とは別系統の言語です。元はカンボジアのクメール語や少数民族のモン族のモン語などを合わせたモン・クメール語族と言われるように、これらの言語と同語源と言われています。

それをベースに古代の中国語の単語を受容しています。日本語に漢語由来の単語が入っているのとほぼ同じ状態です。日本語と同じように、漢語由来の単語はどちらかと言うとやや高尚で書き言葉としてのニュアンスがあります。

日本語には漢語由来の単語がたくさんあるから、日本人は中国語を聞くと理解できると言っているようなものです。

その他にも、中国語、広東語、ベトナム語、日本語の類似点を比較した過去の投稿もご覧ください。

 

 

 

ベトナム語と広東語の発音が近い漢語由来の単語

以下の順序は、1.漢字 / 2.ベトナム語 / 3.広東語の発音で並べております。参考に4.中国語(所謂北京語)の発音も載せておきます。

  • 特別 / đặc biệt / dak6 bit6 / te4 bie2
  • 意見 / ý kiến / yi3 gin3 / yi4 jian4
  • 習慣 / tập quan / tap6 guan3 / xi2 guan4
  • 學習 / học tập / hok6 zap6 / xue2 xi2
  • 中心 / trung tâm / zung1 sam1 / zhong1 xin1
  • 速度 / tốc độ / chuk1 dou6 / su4 du4
  • 經驗 / kinh nghiệm / ging1 yim5 / jing1 yan4

はてなブログ、HTML編集でベトナム語を打つと、操作したいところと違う箇所が編集されて使い勝手がわるいですが、ベトナム語のために調整される見込みはありませんね。

ベトナム語と広東語は発音の特徴が似ている

ベトナム語と広東語の両方が理解できない人が両方を聞くとかなり似ているように感じるかもしれません。細かい点を見ると、ベトナム語を話す人の方が広東語と比べると声のトーンが高いです。しかし、上述の通り、二つの言語は別系統の言葉です。似た発音があるからと言って、内容が理解できる訳がありません。

よくある誤解として、ベトナムが中国の地続きで隣にある国なので、ベトナム語は中国語の一種だと考えている人がいますが、ベトナム語はモン・クメール諸語と考えるのが定説です。その証拠の一つとして、1~5までの数字の読み方が似ています。

欧米人から見たら、日本語と韓国語は発音が似ていると感じる人がいます。似た発音の単語もありますし、文法も似ています。では日本人は韓国語が理解できるでしょうか?これは広東語がわかればベトナム語がわかるわけではないのと似た現象です。