北京語という言い方を時々耳にしますが、北京語とはどんな言語を指しているのでしょうか?
標準中国語
一般的に日本語で北京語、英語でBeijingeseやPekingeseまたは、Beijineseという言い方をする時は、標準中国語を指します。しかし、下記で説明するように、標準中国語と北京の方言は同じではないので、この標準中国語を北京語と呼ぶことに違和感を覚える人が多いです。
中国の標準語のことを中国語では:
- 普通话(普通話)
- 國語(国语)
と呼びます。海外華僑・華人が華語(华语)というのも同じ言語です。
日本人などが外国人が学ぶのもこの言語です。
英語ではMandarin ChineseまたはMandarinと呼ばれます。
ちなみに、台湾の高雄でおばあちゃんが中国語のことを「北京語」と呼んでいました。
"北京語"は北京の方言ではない
北京語という名前から、北京の方言だと思われているかもしれませんが、別物です。
中国の標準語の成り立ち
中国では北京の方言の文字の発音を基に標準語が作られたと言われています。
下のビデオでは北京の方言や他の各地の方言の例が出て来ますが、相手の人は全然わからないと言っています。
北京の方言がわからないということは、北京語は北京の方言とは別物なのです。
もし、中国語と北京語と北京の方言が全て同じであれば、中国語話者も北京の方言がわかるということになりますが、実際は違います。
跌份 (丢面子,尴尬的)
— 北京话bot (@BeijingHua) 2015, 8月 22
まとめ:北京語とは
北京語という言い方は言いやすく、今の首都が北京なので標準中国語のことをこう呼ぶことがあります。ただし、北京の方言とは別物だと知っておけばOKです。
標準語は造れる
多くの国で標準語が定められています。標準語は人工的に造られたという国は中国だけではないようです。ドイツの例はグリムの法則などで言語学の授業でもよく取り上げられます。
実は日本も例外ではなく、日本語の標準語(共通語)は造られた言語なのです。
私が聞いた話だと、例えば「お母さん」という言い方は標準語として定められた言葉で、日本全国各地のそれぞれの「おかん」「お母様」「かあちゃん」などの言い方から決めたそうです。
東京の方言
東京の土着の方言と標準語には差があります。東京の土着の方言と言っても現在は聞いたことがない人も多いです。
ただし、東京の影響力は大きく、東京の下町の「ひ」と「し」が同じになる「しち(七)」や「車にひかれる」などで言い方が全国に広まっています。江戸っこっぽい人が今でも「暇」を「しま」、「広い」を「しろい」と言うのを聞いたことがあります。
このように首都だからと言って標準語が話されていう訳でもありません。
<中国語>