漢字の読み方が違う
中国語とは標準語と定められた言語で、言語面から見ると広東語は中国語とは別言語と言えるほど異なっています。日本語と中国語が同じ漢字(簡略化されている場合もあるが)を書き、ほとんど同じ意味を持つが発音が違うように、中国語と広東語も同じ漢字を違う読み方をします。
方言は分からない
その為、音だけを聞くと広東人以外の中国人が聞いても理解できません。これは広東語だけに当てはまる現象ではなく、中国全土の方言に当てはまります。方言の中にもさらに地域差があります。結構違っているとは言いますが、広東語話者同士なら違う地域の出身でもだいたいわかるそうです。
漢字の使い方や文字が違う
上記には、中国語と広東語は同じ漢字を違う読み方で読むと書きましたが、身の周りの表現などは、中国語と異なる表現が多いです。
表現の差
以下は日本語:中国語 広東語の順番です。
- 外:外面 出便
- 食べる:吃 食
- 飲む:喝 飲
方言文字
このように、中国語にも存在する漢字を使うけれども、中国語ではしない表現を使います。また、中国語に対応する字がない、所謂「方言文字」もたくさんあります。例えば、「冇問題」モーマンタイの「冇」モーなどが挙げられます。
- 無駄にする:浪費 saai1
- 節約する:節省 慳haan1
- 動く・動かす:郁
- いつ:什麼時候 幾時
方言文字すらない場合
文字さえない方言の単語もあります。教科書では「□」(四角、英語でbox)で示されます。文字に起こすときは中国語、つまり広東語からの立場で言うと、書き言葉で書きます。
3、語順など文法が違う
バナナ一本ちょうだい:給我一條香蕉 俾一條香蕉我
たくさん食べなさい:多吃一點兒。 食多啲。
バスより電車のほうが高い:火車比汽車貴。 火車貴過汽車。
ご飯食べた?:吃飯了嗎? 食咗飯未?
食べていい?:可不可以吃?食唔食得?または可唔可以食?でもいい。
おれのコーヒー飲むな:不要喝我的咖啡。咪飲我杯咖啡。また咪飲我嘅咖啡という言い方でも良いです。
発音や文法などの基礎をしっかり固めるにはこの本。中国語や日本語との比較も豊富。
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