外大外語大の学生生活1

外国語習得度と習得言語の種類はやる気次第

よくある疑問:「外大外語大でどれくらい外国語ができるようになりますか」

僕は外大(大阪の方の言い方、東京の方は外語大)に入る前には気になっていたかもしれないし、一年生が入るとこの質問をされたような気がします。

授業以外にも自習した方が良い

専攻語の授業だけではあらゆる面(会話の経験・語彙、ニュース読解力、あらゆる場面での聞き取り)で不十分。それでも、授業の準備としての予習が大変。単語を調べておかないと授業で講師に叱られる(講師や授業体系に依る)。大阪の場合、「地獄のヒンディー、情熱のスペイン、極寒のロシア、灼熱のアラビア」という言い方があり(或いはあった)、これらの語科が厳しく、留年してしまう学生が多いのです。

外大・外語大の授業時間

専攻語の授業は前期(一年生/二年生)一週間に5コマ。1コマ90分、一学期各15回授業。

1.5時間(一コマ当たりの時間)×15(コマ/学期)×5つ(専攻語の授業)×2つの学期(一年に2学期ある)=225時間

 

つまり、大学の授業で一、二年生は一年間につき、225時間の学習時間となる。後期課程(3,4年生)は選択する授業に依るが、一週間に3コマ専攻語の授業があるとすると、

 

1.5時間×15コマ×3つ(専攻語の授業)×2つの学期=135時間

一年間に135時間。合計すると大学時代の専攻語の授業時間

 

225時間×2年間+135時間×2年間=945時間

 

945時間となる。

 

言語によってもばらつきはあるが、目安となる習得語彙数についても伝えたい。今はまだ資料を作っていないので機会があれば発表します。

 

外大・外語大で専攻語以外に学べること

また、重点的に学ぶ専攻以外にもさまざまな言語の授業がある。ラテン語、古典ギリシャ語、サンスクリットなどの古典語はもちろん、教会スラブ語やパーリ語などのマイナーな古典語、広東語やクメール語など聞いたことのある言語から、トク・ピシン、ビスラマなどのクレオール言語、エスペラントなどの人口言語の授業もある。これは学生に配布される授業カタログを見ないとわからないので、学外どころか、学内他学部にも詳細がわからないでしょう。

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サンスクリット・パーリ語の大学の授業

言語学の簡単な概要もある。比較言語学、音声学などは外国語学習にも役に立つ知見を得ることができる。言語学を専門に学ぶ学科の授業にはさらに豊富な選択肢がある。

言語以外の授業:文化、社会、政治経済など

言語以外にも、特定地域の文化人類学的な授業や文化や文学、歴史、経済、政治などの授業もある。ただし、外国語学部の教授・准教授たちは基本的に言語方面の専門家なので文化や歴史、文学の授業を担当されることはあっても、政治経済に関しては第一線の専門家という訳ではないので、政治経済の授業が開講されていない可能性は高い。

外国人留学生と知り合う機会がある。実際には、外国語学部以外にも外国人留学生はいる。外国語を学ぶ上で他学部と比べて不利なのは、外大の外国人は日本語が基本的に不自由のないレベルに達している場合が多いので、日本語を使う機会が多くなってしまう。

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