Language Learning Strategy(言語学習法論)
第二言語習得論という分野はこの分野でも取り上げております。外国語を効率良く学ぶ方法に興味・関心がある私は、第二言語習得論での研究結果から、言語学習に役立ちそうなものを探して日々論文を読んでいます。
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第二言語習得論のテーマの一つに言語学習法論(Language Learning Strategy)に絞って研究している学者や論文があります。上位下位領域の関係をおさらいすると以下のようになります。
言語学>応用言語学>第二言語習得論>第二言語習得法論
言語学習法論という日本語の訳語は私が便宜的に造ったもので、正式な名前はわかりません。それは、第二言語習得論に限らないでしょうが、英語の論文はたくさんあっても、日本語を含むそれ以外の言語での論文はあまりないためです。
言語学では「すべき」ことを研究目的としない
ここで、注意を喚起しておく必要があるのが、言語学習法論の主な関心は、如何に効率良く外国語を学ぶ「べき」かではなく、「学習者はどんな学習法(Learning Strategy)で学習しているのか」なのです。こうする「べき」であるなどとは書かれていません。
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しかし、good language learner(良い言語学習者) やsuccessful language learner(成功した言語学習者)という概念は存在します。彼らの方法と結果を観察することによって、各学習法(learning strategy)の効果を検証する足がかりになるからです。
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もちろん、これら研究から、外国語学習に活かすこともできるでしょう。ただ、あくまでそれは中心課題ではありません。最新の外国語学習法の研究を知りたい人は世界中にいるはずなのですが、学者たちの世に研究結果を広く宣伝しないのは、学習法に反映しようという意思がないことの表れなのかもしれません。
関連記事:言語学者はなぜ外国語学習法を語らないのか
言語学習法論(Language Learning Strategy)関連論文
言語学習法論まとめ論文
Learning Strategies in Second Language Acquisition
O'MalleyとChamotの協同執筆。90年に出版されるまでの第二言語習得法論の理論がまとめてあります。リンク先のpdfファイルは無料でダウンロードできます。↓に貼ったリンクで製本されたものを買わなくても読めるわけです。僕は数年前に買って、最近になってダウンロードできることを知りました。
学習法調査用の学習法一覧
Strategy Inventory For Language Learning
外国語学習者が工夫して、或いは無意識にする裏ワザなどを質問する為のリストです。特に記載されている方法が効率が良いという意図はありません。
成功した学習者の方法
私もまだ読んでいません。今見つけました。2番目の画像はGoogleでの中身閲覧サービスで、無料で一部を自由に読むことができます。でも、ダウンロードしたいです。
その他:独学時の外国語学習法や単語学習法など
他にもたくさんあるでしょうが、私はまだ把握できておりません。それらを解説するための外国語学習法ウェブサイトも近日構築予定です。