学校英語へのよくある批判が的を射ていない
学校英語への批判としてよく挙げられるのが「役に立たない英語を覚えさせられる」という論法です。「I have a pen.とかThis is a pen.覚えても実際に使うことない。そんなの教えているから、何年教えても英語が話せるようにならない」などと言われます。これは責任転嫁の理論です。英語という科目一つに限らず、何にでも言えることですが、
何でも教えてもらおうなんて思って教えてもらえないことに文句言ってはいけない
というのが私の考えです。文字さえ覚えれば資料を自分で探して自分で勉強すればいいのです。幼い頃から働かないといけないとか、お金が少なくて勉強できないなどの原因で勉強の機会がないとか環境が悪いなどというのは政府や余裕のある人に解決する義務があります。
『7ヵ国語をモノにした人の勉強法』 その2でも同じ内容を論じています。
閑話休題。今回の投稿は学校で習う英語は役に立つという内容です。学校で習う英語は実際に話されている英語の基礎部分です。学校で習う英語と現実の英語はそんなに違いません。 実際に英語を聞いたがよく分からなかった人が悔し紛れに「学校で習った英語と違う(だからわからなくて当然だ)」と言っているだけです。
覚えた英語で自分は何を表現するのか
新しい単語・構文(文法)を覚えたら、自分はそれを使って何を言おうかなと考えることが大事です。英語を習ったら、習った表現や単語で「これが言えるようになった」と自分で文章を作るとよく覚えられるだけでなく、使い方まで習得できます。習った英語と自分を関連させるように覚える。このようにすることで、英語が文法パズルではなく、世界には毎日英語を話している人がいるという認識を育てていくことができます。
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以下、具体的に学校で習う英語を応用して表現できる使える表現見ていきましょう。
This is a pen.から作れる表現
- Is this yours?(友人とビールを飲みながら、どのグラスが自分のか分からない時)
- This is what I have been thinking of for years.
I have a pen.から作れる表現
haveはhave gotやgotという表現にとって代わることもあります。教材によっては、イギリス英語の口語ではhave gotの方がよく使われると書かれていることもあります。
- I have some questions about that matter.
- Do you have a Facebook account?
簡単な文でも多くのことを表現できるし、複雑な文の基礎でもある
上の例文を見て、そんな簡単な文で会話が成り立つ訳がないと思う人もいるでしょう。確かに会話には簡単な文もあれば複雑な文もあります。それに対して言えるのが、複雑さを問わず、どの文も簡単な基礎の積み重ねだと言うことです。また、単純な文章でも多くのことを言い表すことができます。英語学習者用の読み物シリーズのPenguin Readers'では簡単な文だけで物語が構成されていることが証明となります。実際、使われている英語もネットで見かけるものも簡単なものばかりです。高校英語の参考書の端に載っているような表現は使われる場所が限られています。
通常使われる文章の構造は難しいので、他に理解に必要なものと言えば単語、語彙ということになります。単語を頑張って増やせば、英語の理解が容易になります。