長い「イー」と短い「イ」?
英語を話す私たち非ネイティブの中で、seenとsinを音の長さで発音し分けている人は多いです。実際ネイティブの発音でも前者が長く、後者が短い傾向にあります。
しかし、実際のネイティブが英語を聞いている時には長さではないものを基準にしてこの二つの単語を区別しています。それは母音の音色、母音の音自体が違うのです。
学校で習う発音記号ではi: 大文字のIを縦半分にしたもので示されている通り、実は母音の音色が異なります。
注意:学校で習う発音記号と言語学、特に音声学で使う国際音声字母(IPA)は別物です。同じ [r] という文字でも英語発音記号では英語のrの発音を示しますが、IPAではイタリア語やスペイン語風の巻き舌rを表します。
i:とIはどう違うのか
sinのIは「い」に「え」が混ざったような音。
seenのi:は口を横に伸ばした発音。
実際に聞いてみよう
言葉で理解しようとするよりも、実際にたくさん音を聞いたほうが話が早いです。
洋楽でhappyなどのようにyで終わっている歌を聞いて確認することができます。特にhoneyやbabyなど
上のRachelの発音がはっきり区別されています。
実験方法
ネイティブも長さが違うと考えているのに、どうして音色が違うと結論付けたのかという言うと、以下のような実験をしたからです。
- まずseenとsinなど対になる発音のものをネイティブが発音し録音する
- 録音の長さをいじる。seenの母音の時間を短くし、sinの発音時間を長くしてネイティブに聞かせる
- 母音の短いseenを聞いても
- 母音の時間ではなく、音色で区別していることが導き出せる。
ネイティブも意識していないことの証拠に歌詞の中でmeとbabyで韻を踏んでいることからもわかります。
<その他の発音>