Steve Kaufmannのビデオで面白い研究を知りました。
Study: Fluency outweighs pronunciation for understanding non-native English speakers
詳しい研究の報告はこちら:
Fluency, Intelligibility and Acceptability of Non-native Spoken English
研究結果
研究結果は表題の通りです。英語ネイティブが非母語話者の英語を聞いた時、たとえ発音がネイティブっぽくても聞きやすいというわけではなく、流暢さのほうが大事だという(可能性がある)ことがわかった(更に詳しい研究が必要だとされている)。
ついでに、聞きやすい話し方をする人のほうを知的で、または受け入れやすく、一生懸命聞く努力が必要ないと感じると見られている。
(聞きやすいんだから、努力して聞こうとする必要はないだろう)
その流暢さとは何を指すのだろうか
研究元では流暢さを以下の点を含むものとしている。
- 言葉に詰まることが少ない (fewer pauses)
- 言い直すことが少ない(restart)
- しゃべるスピード(speech rate、一分間に話す単語の数)
Steve Kaufmann氏の見方
Kaufmann氏が考える流暢さというのは、正しい語法が使われているのかということを考えているらしい。しかし、一方で冠詞(theとかa)や複数形のsなどを間違えたとしても理解に支障がない。
一方で、各単語を一つづつ見た時の発音が正しくても、単語の使い方が間違えていると通じなかったり、理解しにくかったりする。その為、発音が聞きやすさに於いて一番重要な要素ではないと結論づけられている。
ついでに、このKaufmannさんが作った言語学習サービスlingQ.comを僕も始めました。テキストの種類も豊富で、しかも音源がついています。それが無料で使えるので非常に便利です。
個人的感想
特に意外な発見でもないが、見落としがちなことだ。イントネーションが正しければ聞きやすくなるという話も聞いたことがある。
母語話者でも言葉に詰まることは特に不自然なことではない。それが多すぎると、この人話すのが下手だなという印象を与えてしまう。
<英語の発音>
- 英語の発音をふざけてまねすると発音の要領がつかめる
- 英語のRの発音arとer/ir/ur/orの違い
- 英語の-ingの発音と日本語の「ん」のバリエーション
- 外国語レベルの自己評価と他者評価には差があります